桜並木を望む家
Concept
建設地は大船駅の東約1.5キロ、高度成長期に宅地開発された北側傾斜地。北道路約40坪の造成宅地で南側と東側隣地地盤が約2m高く西側隣地からも建物が迫る。
敷地北側からは西側隣地越しに谷戸の前公園の桜並木を享受できるため、LDKを北側に配置し西面に1.5層分の大きな開口を設けた。東面ポーチ側も開口として東西に広がりのある開放感と光に満ちた空間とした。リビング上の2階主寝室インナーバルコニーからは桜並木越しに富士山が望むことができる。
プランはポーチ―玄関―シューズクローゼット―南側土間へと一直線につながる動線、スキップフロアを活かし天井の高いDENスペースを階段ホールとするなど、廊下のないプランとすることで床面積28坪ながらも広々と暮らせる住宅とした。道路側は開口を設けない白のブランクウォール、リビングと主寝室の開口を刳り貫いて現れる深藍色の軒天井が印象的な外観とした。
ローコストと厳しい敷地状況ながら、そこにしかない豊かさを掬い上げることができたプロジェクト。