Layered house
Concept
建設地は長谷高徳寺裏、歴史的風土特別保存地区内の南北に谷戸を貫く道路のどん突きに位置した敷地面積約240坪を有する道路から2m程上がった敷地。 ロケーションから道路が参道のような関係性となるよう配置し、建物形状は正方形に近い矩形と緩勾配の寄棟屋根で四角い箱がそっと置かれた印象とした。
緑豊かな環境ながら外への開き方に配慮を必要とする敷地条件のため、矩形ボリュームを凹ませ外部を内部に引込む平面計画。内→外→内のレイヤーを作ることで光、風、視線を制御しながら凹みによって空間が仕切られたワンルーム。天井高2.7mのレッドシダー貼天井から同仕上げの軒天へと下り壁なく視線が伸びて外と内がつながって開放感のような広がりを感じる。
犬、猫、うさぎたちが同居するため床には磁器タイルのノンスリップタイプを、主暖房はアクアレイヤーを床下エアコンで蓄熱する方式を採用し寒くない家を目指した。壁はプラネットの下地クロス+漆喰塗装でマットな仕上がりで、ダークグレー色とした家具と落ち着いた印象のインテリアとした。
テーパーのついたレッドシダーの軒天とダークグレーの外観、土丹の一部が風化した表層の土留とした早川の石積みで、ここにしかないような風景を創り出すことができたプロジェクト。